常識人間を捨てられるかの指南書・・・岡本太郎氏の「自分の中に毒を持て」
こんにちは、今日は久々に読み返した少なくとも自分の中では名著の一冊
自分の中に毒を持て 岡本太郎
について書きたいと思います。
この本は一言で言うと、いろんな意味で「鋭い一冊」かなぁと。何が鋭いかと言われれば、岡本太郎さんの言葉一つ一つがすごく心に突き刺さる、というのもあるのですが、いつ読み返してみても、常に自分の悩みや問いかけにズバッと回答してくれる、といった感じを受けます。
言葉一つ一つが重みがあって体と心に響くんですよね。今僕が読んでるのは2017年に出た新装版の文庫になってるバージョンですが、最初の1ページ目から「いのちを賭けて運命と対決するのだ。そのとき、切実にぶつかるのは己自身だ。己が最大の味方であり、また敵なのである。」(本文より引用)というすごい投げかけで始まります。
この本は全部で4章立ての構成になっているのですが、1章で自分の価値をどう出していくかの話、2章で個性の話、そして3章で愛の話、最後に4章で常識人間を捨てられるかという話。どれも岡本太郎さんの生き様から導き出した教訓じみた言葉が溢れていて面白いです。教訓じみてても全然嫌味じゃないからまたそこがイイんだよなぁ。
個人的には3章の愛の話が興味深かったです。恋愛という概念を超えて愛そのものというか、自分の中の根底にある愛への向き合い方の部分まで言及しているのが、読んでてしっくりくるなぁと思います。
そもそも岡本太郎さんの生涯自体が怒涛のもので、彼にしか経験できないことが多かったのだろうな、と改めて思います。だからこそ素晴らしい芸術作品を残すことができたのだろうし、人々の記憶にもしっかり残ったのだろうと感じています。
悩んだ時、自分を変えたいなと思った時など、ふとした時に読んでみると今後の生活の仕方が変わるかもしれません。少なくとも僕はそうでした。なのでぜひ一度は読んでみて良い本だと自負しております。個人的にはかなりおススメです。